薬剤師アンズの転職アドバイス 第1話 | 薬剤師転職
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第1話 転職にいい資格って何ですか?

プラスワン資格でよりよい転職

ここだわ。アンズさんがいるっていう〈あおい薬局。〉

あなたがカオリさんね、はじめまして。

よろしくお願いします、アンズさん。
わぁ、薬局の壁に造花のリースが飾ってある。

うふふ、これは長女と休日に作ったものなの。
添えてある貝殻は、医師の夫と息子たちがサーフィンのお土産にくれたものよ。

ご家族仲がいいんですね。
……はあ、きっと家でもすてきなママさんなんだろうなぁ。

転職について悩んでいるんですってね、カオリさん。

相談に乗ってもらえますか?

まかせて! 志望先にキラリと光る薬剤師に見られるには、
ほかの志望者と違った個性をしっかり示すことが肝心よ。

個性といったって、ほかの志望者だって薬剤師という条件は同じですし。
あ、でも、転職活動中にほかの資格を取ろうかとは考えてるんです!

プラスワン資格で転職先への印象アップを図ろうというわけね。
すごく前向きな姿勢でいいと思うわ。

ほんとですか!?

でも、新たな資格を取得することまでしなくても、前職や現職での実績が効果的に
志望先にアピールできれば通常は充分よ。      

あ、そうですか……。わたしって普通だから、何もしないままじゃ、
今までのがんばりが転職先に認めてもらえるか自信なくて。

もっとも薬剤師は、特に保険薬局に勤めている場合、全国どこでも業務内容が
同じ調剤なので、キャリアや実績が均質になりやすい。
特別な個性や努力のアピールのためにプラスワン資格を取るのはいいことのはずよ。  

で、ですよね! でもぉ、資格取得のために大学や専門学校に再入学するのは、
費用面や時間面で負担が大きすぎて……。

必ずしも再入学がいるとは限らないんじゃない?  

えっ?

研修や試験だけで取れる資格だってたくさんあるわ。  

それなら転職活動中でも取得をめざせそうです。

国家資格以外の資格取得は、転職のためだけじゃなく、薬剤師としての経歴全体の
中で考えてもプラスになるはずよ。  

肩書きにできたら格好いいですよね。
ファイナンシャルプランナーにエステティシャン……。

でも、目移りしすぎは禁物。
転職先にアピールする資格をよく考えることがいちばんよ。  


薬剤師だって活かせる、調剤事務の技能認定


じゃあ、薬剤師のスキルアップにいちばんいい資格って何ですか?

いちばんはわからないけれど、代表的なものに認定薬剤師制度があるわ。  

えっ、えっ、それって普通の薬剤師とは違うってことですよね。
いったいどこが……。

ええとね、つまり、この薬剤師は、仕事の質を向上するためにちゃんと勉強して
ますってことなの。定められた研修を受けて、条件を満たす単位を取得すると、
認定薬剤師として有効期限付きの証明を受けられるのよ。  

わぁ、ならスキルアップにはぴったり。

この制度は、認定する内容によって三種類に分かれている。
生涯研修認定制度、特定領域認定制度、専門薬剤師認定制度 の三つ。  

伸ばしたい部分によって認定の種類を選ぶわけですね。

そう。研修機関の種類もたくさんあって、財団法人日本薬剤師研修センターをはじめと
する薬剤師関連の法人や、大学の薬学部、薬科大学など。
詳しくは薬剤師認定制度認証機構(CPC)のホームページや、研修会情報が検索できる
認定薬剤師情報のウェブサイトなどを見てね。  

認定薬剤師制度って転職にはどう活用できるんでしょうか?

まず、認定薬剤師になることで、特定分野が得意な薬剤師を探す志望先への採用が
決まりやすくなるわ。また、認定薬剤師となった後も、専門領域の研究を続けて成果を
出せれば、さらに高度な専門性が認証される専門薬剤師への道も拓けるわ。  

専門薬剤師! うわぁ、なんかトップクラスって感じ……。

ただ認定薬剤師や専門薬剤師は、専門分野が特定されるので、病院勤務の薬剤師に
向いた制度と言えるの。
志望先が病院以外の場合は、もっと働き方にあった資格があると思うわ。  

わたしは別の薬局に転職しようかと考えているんです。

転職希望は保険薬局? それともドラッグストア?  

まだ決めてないから、とりあえず両方について考えておこうと思います。

保険薬局だったら調剤事務に関する知識が活かせるんじゃない?  

薬剤師として転職する場合でも調剤事務の資格はあったほうがいいんですか?

まず、調剤事務の技能認定を行う意義を確かめてみましょうか。  

認定されるのは調剤の技能じゃなく、調剤事務の技能なんですよね。

そう。 医薬分業化が進み、医療機関と薬局が分業化されたために、診療報酬と
薬剤報酬の分業化もなされることになったの。それで、調剤報酬の計算やレセプトの
作成を行う調剤事務の専門家を求める声も高まって、資格が整備されるようになったの。  

薬剤師が調剤事務の仕事もフォローできれば同僚や部下にとってより頼りがいのある存在になれますね。

それに、たとえば転職先で管理薬剤師になる場合を想定してみて。  

管理薬剤師……。 薬局やドラッグストアで、調剤事務も含めた全業務を監督する
立場の薬剤師のことですね。

キャリアアップをめざすなら、転職先で管理薬剤師の立場を引き受けることも、
前向きに考える必要があるわ。もし、その立場になったら、事務職員がきちんと業務を
こなせているか正しく把握する能力は確実に必要になるわ。  

なるほど。そうやって考えると、調剤事務の技能認定を取っておくことの大切さが
わかりますね。 アンズさん、資格を取得する方法についても、教えてください!

調剤事務にかかわる認定試験はいずれも民間資格で複数あります。  

国家資格まで取ったのにまた試験勉強ですかぁ、うぅっ。
……複数っていってましたけど、何か種類に違いがあるんですか?

調剤事務の専門知識について技能を認定する試験なのはどれも同じよ。  

ふぅむ……なら違いはどこに?

まず試験方法に違いがあって、大きく分けて二種類あるの。  

はい。

試験日があらかじめ公表されていて受験するタイプのものと、
所定のカリキュラム修了時に受験するタイプのもの。  

ふむふむ。検定試験型と修了試験型って感じですね。

試験日が事前に公表されているタイプは
一般社団法人 専門士検定協会が主催する調剤報酬請求事務専門士検定など。
試験日は年2回、7月第1土曜日と12月第1土曜日。

また、株式会社 技能認定振興協会が主催する調剤事務管理士技能認定試験は、
年6回、奇数月第4土曜日。

NPO法人 医療福祉情報実務能力協会の実施する調剤情報実務能力認定試験は
年2回、7月第1日曜日と12月第1日曜日に実施されているわ。  

何種類もあるんですねぇ。

出願の際には受付期間にも気をつけてね。  

試験日があらかじめわかっているなら転職活動中にも学習計画を立てやすいなぁ。

個人受験の場合でも、試験勉強について受験者へのサポートはあるのよ。
主催団体作成の試験対策教材を個人で購入できたりするし、
通信教育の資格講座と試験が連携していたりもするの。  

それなら安心ですね!

また、修了試験型では、講座や通信教育で勉強してから受験ができるわ。
一般財団法人 日本医療教育財団が実施する調剤報酬請求事務技能認定、
医療保険学院が実施する医療保険調剤報酬事務士修了検定試験などがこのタイプ。
日本医療教育財団の試験は、財団が定めたカリキュラムに沿って教育機関が実施
する講座を受講して、修了時に試験を受ける方式。
一方、医療保険学院の試験は、学院の教材で4か月の通信教育を受けてから修了
試験を受験する方式と、ここにも違いがあるのよ。  

たくさんあるとどれにしようか迷っちゃいます。

転職活動中って何かと忙しい。受講期間や試験内容を前もって確かめてから、
自分が無理なく受験できそうな試験に決めてみて。  


登録販売者の資格で説明の質をアップ


登録販売者っていう資格があるじゃないですか。
ドラッグストアに転職する場合、持ってたほうがいいんですか?

なかなかいい目のつけどころね。
登録販売者の資格が、2009年の新薬事法施行で設けられたのは、覚えてる?  

改正によって医薬品が三種類に分類されたんでしたっけ。

そう。リスクが高い順に第1類、指定第2類・第2類、第3類。  

薬剤師は全類の医薬品の販売ができるけど、
登録販売者は第2類、第3類の医薬品だけなんですよね。

だから、薬剤師の資格があるなら、登録販売者のできる業務はもともと許可されてるのよ。  

なら新たに資格を取る必要はないってことですか?

でも、登録販売者の資格も併せて取っていることで、第1類以外の医薬品についても、
さらに専門性の高い知識があることを示すことができるわ。  

お客さんからの問い合わせはどの種類の医薬品についても来るはずですもんね。

そう。薬剤師や登録販売者は、お客さんの医薬品に関する相談を受けるのも義務だから、
事前に勉強しておく必要があるわ。第1類や第2類の医薬品を扱うときは販売時に薬に
関する説明をしなくてはならないきまりもある。
それに、転職先で管理薬剤師になった場合には、販売を担当する従業員の職務内容や、
取り扱い製品について深く知っておかなくてはならないわ。  

資格取得をめざす理由は充分ですね、登録販売者。

ちなみに、薬剤師と登録販売者を兼任すれば、高い給与が期待できるのも魅力よ。  


高齢化に国際化、時代への適応力をプラス


薬局やドラッグストアへの転職では、ほかにどんな資格がいいんですか?

今の時代はお客さんが多様化しているから……
さまざまな状況への対応力があるところを見せたらどうかしら。  

さまざまな状況って?

たとえば高齢化社会で介護にまつわる薬の相談は増えているはず。  

確かに介護関連の資格があれば、転職先へのアピールになりそうです。

各都道府県で実施している介護職員初任者研修を受ければ、介護士として働く資格が
得られる。これは、それまでのホームヘルパー2級に代わるものとして、
2013年度から制度が導入されたの。  

ほかに介護関係の資格で民間のものはありますか?

民間資格では、調剤事務の技能認定も行っている日本医療教育財団が行う
介護基礎技能認定などがあるわ。こちらも試験はカリキュラム修了時に受ける方式ね。  

薬剤師としての業務に介護士としての知識を活かすことは可能ですか?

医療・薬事と介護・福祉の範囲って、もともと密接なかかわりがあるの。
薬剤師が介護に関する知識も持つことで高齢者の状態を一体的に把握してお客さんの健康
のためによりよい提案をするようになることは期待できるんじゃないかな。  

介護に関しても通りいっぺんでない深い考えを持って、みずからの意見を持った
薬剤師になれるのがポイントですね。

そういうこと。  

多様化といえば、国際化が進んで外国人のお客さんも増えているんだろうなぁ。

ええ。外国人への医療情報伝達へのニーズも高まっていると考えられるわ。  

外国語の検定試験に合格してたらそれもアピールポイントにできそうですね。

そういえば、これは知っている?厚生労働省が2013年から外国人患者の受け入れ態勢の
整備に取り組んでいて、その一環として医療通訳育成カリキュラムを作成しているの。  

医療通訳かぁ。資格はあるんですか?

「医療通訳専門技能認定試験/医療通訳基礎技能認定試験」(※)という試験があるわ。
これは厚労省のカリキュラムに基づいて日本医療教育財団が主催するもの。
(※2016年中に開始予定)  

事前に勉強していれば、外国語しかできないお客さんが来てもあわてずに対応できますね。

資格取得によって、実地で役立つのはもちろん、国際化社会に適応した薬剤師
だというアピールもできるのよ。  

でもそれって医療通訳の資格ですよね。
出題を薬のことに限った、より薬剤師向けの外国語試験はないんですか?

薬剤師限定とはいえないけど、ほかにこんなのもあるわ。一般社団法人 日本翻訳連盟
の主催するJTFほんやく検定は基礎レベルの4・5級と、実用レベルの1‐3級に
分かれているんだけど、実用レベルには医学・薬学の分野の試験があるの。  

うぅーん。 わたしは英語に自信がなくて、挑戦の勇気が出ません……。

薬事通訳へのニーズは年々高まっていると考えられるわよ。転職予定の有無にかかわらず、
日ごろから語学に関心を持っておくのはいいことだと思うわ。  


薬剤師の転職とキャリアアップ


いろんな資格の話が出ましたね。
認定薬剤師、調剤事務、登録販売者、介護士に医療通訳。

それだけ薬剤師の業務で扱う範囲が幅広いってことも確かめられたわね。  

一度に全部の勉強はできないから、今の自分にいちばん必要そうな資格を選んで、
取得の準備をしっかり進めていきたいです。

それにあらかじめ、志望の転職先と転職目的のイメージを
しっかり固めておくことも肝心よ。  

むむむ……なんだか転職前から準備を始めておかないと、
活動中にあわててしまいそうな気がしてきました。

取得をめざす資格を決めたら、さっそく勉強の計画を立ててみて。  

はぁ、試験勉強って大変ですよね。働きながらだとなおさら。

そうね。でもせっかくの一世一代の転職の機会。 薬剤師としてのキャリアアップの
機会としてもとらえて、活用してほしいわ。  

はい。

ここまでの話で一つ気を付けてほしいのは、管理薬剤師が管理薬局以外で薬事にかかわる
副業に就くことは、薬事法で禁止されているの。
また、管理者ではない薬剤師として働いている場合でも、在職中に他の資格職と二足の
わらじを履くようなケースはまれでしょう。
だから、ここでプラスワン資格を紹介したのは副業を持つことを勧めたわけではなく、
あくまで転職活動時に他の志望者との違いをアピールするため、あるいは薬事に隣接する
諸分野の最新知識を取り入れ技能を磨くことで本来の業務における質の向上を目指すため
と考えてね。  

わかりました。
伺った内容を思い出しながら、転職活動に合わせて取る資格のこと、
ちゃんと考えてみます!

よかったわ、少しは助けになれたみたいで。  

はい、ありがとうございました。 あのぅ……また転職の相談に来てもいいですか?

もちろん。でも、あらかじめ日時を知らせてね。
休日は、夫と息子に付き合って海に出かけていることも多いから。  

はい!


そうして、わたしは〈あおい薬局〉の入口を出た。
アンズさんの笑顔に見送られたおかげで自分の転職までうまく行きそうな気がしてきた。



よーし、この転職を成功させて、将来はわたしもあんな薬剤師に!!
……いやえーと……アンズさんレベルは無理でも、とりあえずプラスワン資格をめざして、 一歩ずつ、がんばっていこうっと……。

薬剤師アンズの転職アドバイス
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