薬剤師アンズの転職アドバイス 第5話part1| 薬剤師転職
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薬剤師アンズの転職アドバイス
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第5話 調剤薬局への転職で気を付けることは何ですか?

変わりつつある薬局のイメージ

あわわー、カフェでゆっくりしてたらギリギリになっちゃった。

ではお約束の日時にお伺いするわね。
えぇ、えぇ、わざわざお電話ありがとう。

……って。あれ?
投薬カウンターのFAX電話でなにやらお話中。

とんでもない、またいつでもお電話ちょうだい。

しかもどうやら処方せん受付の件ではないようす。
薬局はお休みの日なのに……。

じゃ、また。
あらー、カオリさん!

アンズさん、今日も薬剤師転職についてのお話を聞きにきました。

お待たせしてしまったわね、電話中だったもので。
わたしの知り合いの薬剤師がこんど新しく調剤薬局を開いたの。

わぁ、かっこいーい。

調剤室の備品や待合室の室内環境について、長く薬局をしているわたしから助言があったらほしいと言われたわ。

新規オープンだとぜんぶ一からそろえないといけなくて、大変そー。

知り合いのところは全自動分包器を入れたのが自慢なんですって。

……全自動分度器?

“ぶんどき”ではなくて“ぶんぽうき”。
一包化調剤を全自動で行うための装置なの。

あぁ、それでわかりました。
複数の薬を飲んでいる患者さんのために、種類の違う薬を飲む時間ごとに一つの袋にパックすることを一包化というんですよね。

一包化の処理を行えば患者さんがいちいち薬をそろえる作業の手間が省ける。 飲み間違いや飲み忘れ防止効果への期待もあって、近年注目されている方法よ。

しかも機械を使えば、薬剤師がその処理を正確かつ清潔に行えるわけなんですね?

まさにそのとおり。
患者さんに薬を出すという薬局の光景は昔ながらの変わらないもの。 でも、進みつづける医療機器の発展を受けて、薬局の中はだんだん進化しているわ。

調剤薬局の役割をおさらい

この待合室の隣にあるのがうちの調剤室。

わたしもふだん自分の薬局の調剤室で調剤や分包を行っています。

調剤薬局への転職アドバイスを始める前に、薬局に関する基本事項をおさらいしておきましょう。
まずは法律による「薬局」の定義から。

あっ、アンズ調査ファイルの登場!

「薬事法」第二条第12項によれば、薬局とは「薬剤師が販売又は授与の目的で調剤を行う場所」。ただし、医薬品の販売を行う場合には、販売スペースも含めたすべてが「薬局」となる。

そういえば、調剤室の外でOTC医薬品などを販売している薬局も……。

ええ。OTCとはOver the counterの略称。
これは医師の処方せんなしに販売される市販薬のことを指すんだったわね。

ふむふむ。処方せん薬のほかにOTC医薬品も扱う薬局もあると。
反対に、ドラッグストアで処方せんの受付をしているケースがありますが――。

いわゆる「調剤併設ドラッグストア」ね。
このタイプのお店も「薬局」に含まれる。

では、処方せん受付をしていないドラッグストアは薬局ではないのですか?

そうよ。そちらの薬事法上の定義は「店舗販売業」という。
処方薬の投薬をしないので、薬剤師を置く義務もない。

病院や診療所に院内薬局のある場合もありますよ。

その場合は法律上「調剤所」となり、「薬局」とは異なる施設になるわ。

はい。
このように医薬品の販売がされる場は、営業形態によって種類が分かれているわけですね。

まとめると薬事法上の区分は「薬局」、「店舗販売業」、「調剤所」の三種類となる。
薬局のうち調剤併設ドラッグストアと、病院・診療所内の調剤所については別の機会に扱うこととして。 まずは薬局の機能のみが独立した、調剤薬局と言われる施設について特徴を復習しましょう。

わかりました。

カオリさん、「院外処方」とは何かについて説明できる?

はい。お医者さんに診療してもらったとき、処方せんは病院や診療所の受付で受け取り、薬は院外の薬局にその処方せんを渡して出してもらいます。
このように、外来患者が薬を院外の薬局で受け取ることを「院外処方」といいます。

そうだったわね。ではもう一つ質問。
医師が直接、患者に薬を出さないしくみが用意されているのは、何のためだったかしら?

えぇと……それは診療行為と調剤行為は、それぞれ別の医師と薬剤師が担当するべきだという「医薬分業」の考え方に基づいています。
これは、医師が利益をあげるために余分な薬を処方することの防止と、医師の投薬が適切かどうかを薬剤師の目で判断するダブルチェックの機能が、主な目的です。

そう。

1970年代前半までは、病院や診療所で投薬まで行うことが一般的だったんですよね。

ええ。だから昔の薬局は、OTC薬や雑貨の販売など、現在のドラッグストアのような機能を担っていた。でも、医師や薬剤師からの声を受けて、国の医療施策は分業推進へ進むことになった。

1974年が「分業元年」といわれているんでしたっけ。

そう。その年の診療報酬改定により院外処方せん発行の点数が大幅に引き上げられたの。
これをきっかけとして調剤薬局が増えていった。

薬局薬剤師の時代の始まりというわけですね。

そうした背景があって、1980年代以降は調剤薬局チェーンの開業があいつぎ、医薬分業率も年を追うごとに上がっていったの。
医薬分業率とは、発行された処方せん件数のうち、薬局で処理された処方せんの枚数の比率を表す数値のこと。

あぁ、100%に近づくほど医薬分業が進んでいるといえるっていう!

よく言えました!
ほら、この『厚生労働白書』による表を見て。 1989年には、薬局数は36,670軒、医薬分業率の全国平均はまだたった11.3%。

ほんとだ。その後はずーっと一年に1,000軒くらいのペースで増えています。

2003年には医薬分業率の全国平均が51.6%とはじめて50%を超え、翌2004年には薬局数が初の50,000軒超えとなった。

いまや薬局と薬剤師の存在が人々の暮らしの中にすっかり定着したとわかりますね。

そして、それら多数の調剤薬局が、全国各地でさまざまな形で開業している。
次は、薬局にかかわる用語の意味を確認しながら、タイプ別に調剤薬局の特徴を見ていきましょう。

つづき>>タイプ別にみる調剤薬局

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