薬キャリ インタビュー

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佐野氏(以下略):今回は、業界最大手 薬剤師のおよそ3人に1人が登録している薬剤師向け転職サイト「薬キャリ」を運営するエムスリーキャリアさんに伺ってきました。
薬剤師転職のマーケットから転職成功のコツ、気になる年収の話まで人材紹介グループ チームマネージャーの小川さんにお話いただいています!

 
 

薬剤師の転職マーケット
ブランク後に派遣で復帰するのは難しい?

 

-薬剤師の転職についてお聞きします。
女性薬剤師が出産や子育てなどでブランクが出来た場合、即戦力を求められる派遣への復職はハードルが高いのでしょうか?

 
薬キャリ小川氏インタビュー画像01小川氏(以下敬称略):薬局での派遣就業希望の場合、調剤経験があれば数年のブランクは問題視されません。実際に弊社からブランク明けで派遣就業されている方も沢山いらっしゃいます。
ただ調剤未経験の場合は厳しいかもしれません。やはり派遣は即戦力を求められているので、一から調剤を教えてもらえる環境がある事業所は少ないです。
派遣についてはブランク明けの薬剤師さんの受け入れ実績がある所や、すでにママ薬剤師さんがいる所を選ぶのがいいと思います。
 
-経験者であればブランクが数年あっても問題ないんですね。派遣以外の雇用形態だと違いますか?
 
小川:派遣就業以外でしたら、調剤未経験でも全く問題ないです。
 
-パート・アルバイトはもちろん、正社員でも、ブランク後の復帰は問題ないということですね?未経験の方でも薬局に復職できるのは安心ですね。
 
 

30代、40代、50代が転職する時に気を付ける点

 
-転職の際に年齢は影響するのでしょうか。やはり若い方が有利なのでしょうか。
 
小川:大きく差は無いですが求人によっては、企業の将来を担う存在になってもらいたいなどの理由で20~30代の若い人の方が有利な場合もあります。一概に若いほうが有利という事はありませんし、50代までであれば年齢がネックになるという事は殆どありません。
 
-40代50代は経験値もあり、スキルも若い方より高いと思うのですが、そういう方のニーズはどうなのでしょうか?
 
小川:もちろん経験豊富な方が欲しいという求人も多数ございます。
 
-20代~30代でも、40代以上の薬剤師さん、それぞれにニーズがあるんですね。
30代、40代、50代の方が転職をする場合は、どういうことに気を付けたらいいのでしょうか。

 
小川:採用担当者から「柔軟性」のある方が欲しいと言われることがよくあります。もちろん経験は考慮されますが、それまでのやり方にとらわれず、新しいやり方を受け入れられる方のほうが、評価が高くなります。たとえ経験が少ない方でも柔軟性があり、努力できる方だと事業所側も受け入れやすい様です。
 
-人柄が大事だということですね。
 
 

転職回数と転職のサイクル

 
-ホワイトカラーの場合、「転職回数が3回4回です」というと嫌がられると思いますが、薬剤師の転職は転職回数があまり影響しないと聞いています。
転職回数が多い方でも、薬剤師のマーケットではあまり問題ないのでしょうか

 
小川:3.4回転職されている方は薬剤師さんではたくさんいらっしゃいます。
短期間に繰り返している等でなければ問題になることはありません。
 
-転職のサイクルは何年に一回くらいなんでしょうか。
ボリュームゾーンとしてはどうなんですか?

 
小川:正社員・パートであれば3年~5年程度、派遣では契約によりますが半年~1年くらいでしょうか。
 
-やはり女性の転職は、結婚や出産、旦那の転勤などのライフイベントの際にニーズが高まるものなのでしょうか。
 
小川:そうですね。たとえば
・結婚して家庭と両立したいので、残業が無く自由度の高い派遣で働きたい
・将来は子どもを持ちたいので、制度が整っていて育休からの復帰実績のある事業所で働きたい
・子どもが幼稚園に入ったので自宅近くの事業所でパートとして働きたい
・子どもが小学校に入ったので正社員として転職したい
・旦那さんが転勤になったのでそこで転職先をみつけたい
など家族の状況に合わせた条件で転職を考える女性薬剤師さんが多いです。
 
薬キャリさんは、色々な状況にいる方々に幅広く対応されているんですね。
 
 

求人の「高年収」「高時給」は具体的にどれくらいの金額?

 
薬キャリ小川氏インタビュー画像02
-よく薬剤師さんの転職で耳にする言葉ですが、「高年収」「高時給」というのは具体的にどれくらいの金額を指すのでしょうか。
 
小川:一般的に薬剤師さんのお給料は、人の少ない地方部では高く、人の多い都市部で低い傾向にあります。
「高年収」「高時給」の基準は、正社員ですと年収600万円以上、派遣だと時給3500円以上、パートは時給2300、2400円以上と言われています。
 
-ここまでいくと高いというのはありますか?
 
小川:派遣で時給4,000円はかなりの高額時給ですね。
正社員ですと、管理薬剤師やエリアマネージャー等の管理職になると、700~800万円、まれに1000万円の求人がでることもあります。一般の勤務薬剤師では600万円、650万円が高年収の分類になっています。
 
-それぐらいの年収だと、転職をするために必要なスキルも求められるのでしょうか。
 
小川:各種認定制度で認定を受けておくと有利かもしれません。あとはどこでも言われることだと思いますが、コミュニケーション能力ですね。かかりつけ薬剤師制度への取り組みに注力している薬局だと、コミュニケーション能力は重要視されることが多いです。
 
-やっぱりそうなんですね。
 
小川:かかりつけ薬剤師の要件からもわかるように対面業務の重要度が上がってきているので、作業をこなすだけではなく、きちんと患者様とコミュニケーションがとれる方ですと高く評価してもらえます。
 
-やっぱり給与面でも評価してもらうには、コミュニケーション能力が必要だということですよね。お客さんとしっかりコミュニケーションをとることが出来ればそれだけでプラスになるということは、頑張り次第で評価アップされるチャンスかもしれません!
 
 

薬剤師のマーケットについて今後も薬剤師の売り手市場は続きますか?

 
-薬剤師さんは売り手市場だと言われる一方で、定員割れが起こっている薬学部もあると聞いています。今後売り手市場は続くのかどうか、展望を踏まえた形で御社の見解をお聞かせいただけますか。
 
小川:-しばらく売り手市場は続くと思います。超高齢化社会に向けて、地域包括ケアへの取り組みは確実に進んでいます。
その中で「プライマリ・ケア」といって、地域の医療者同士、患者様、ご家族間で連携し包括的にサポートするシステムの構築が進められています。
患者様の健康を継続的かつ包括的に支えていくためのこのシステムにおいて、薬剤師は重要な役割を担うことになるため、薬剤師の職域は今後さらに拡大していくことが想定されます。これは都市部においても地方においても同様ですので、今後も売り手市場は続くと思っています。
 
-薬局の数が莫大に多くなっている中で、今後も薬局は増えていくのでしょうか。
 
小川:大手によるM&Aや出店の勢いがとどまらない一方で、個人薬局や一部の門前薬局の中には淘汰されていく店舗もあると思います。
 
-売り手市場とはいえ、切磋琢磨していかないと吸収される薬局もあるということですね。人というよりも働き口が淘汰されるということですかね。
 
小川:薬剤師業界は国策に大きく左右されるので、国策が変わったことにより経営破たんする薬局が出てくるくらいなんです。大手であっても去年の診療報酬の改定によってかなり減収しています。これは当然想定されていた部分ではあるものの、収益が下がったことで薬剤師さんの雇用や年収に直結して影響します。
 
-先ほどの超高齢化社会のお話になりますが、今後は都心部の年齢層が高まるにつれて、薬の需要が増えていくのかなと思います。都市部のニーズが今以上に増えてくる可能性はあるのでしょうか。
 
小川:都市部も地方もそれぞれにニーズはあると思うのですが・・・結局、地方の大きな問題は人が少ない事です。都市部は都市部で薬剤師さんの需要が大きい反面、薬剤師さんの数も多い。それぞれに求められるものが違って、別々の問題があると思います。
 
-47都道府県中8県ぐらい薬学部が無い地域がありますよね。Uターンが基本無いことも薬剤師不足が顕著な理由とニュースで見ました。地方の大学は薬学部を創設すればいいのにと思いますが、そんな簡単にはいかないということですね。
 

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