今回のお話では、オフィスビル、スーパーやコンビニ、医療モールなど、さまざまな施設の中に薬剤師の活躍の場が広がっていることがわかりました。
漢方薬局や化粧品も扱っている薬局など個性的な店舗のお話も出たわね。
カオリさんの転職にあたって選択肢を増やすお手伝いができたのだとしたら、いいのだけれど。
はい、アンズさんのお話のおかげで、転職後の自分についてさまざまな姿を予想してみることができました。
わたしも専門知識を身に付けて、地域の人びとに薬に関する指導まで積極的に行える薬剤師になれたらいいな
薬に関する法や制度の変更、薬の安全性についてなど、重要なことでも薬局の外では意外にまだ知られていないことはあるからね。
調剤薬局の現場が多様化しているということは、それだけ患者さんや地域住民に薬剤師が伝えるべき情報も複雑化しているということ。
大変ではあるけれど、薬の知識を正しく伝えるためには、薬剤師みずからによる日々の情報収集が欠かせない
意外にまだ知らない人もいるといえば、最初に話が出たジェネリック薬にもいえることですね。
ジェネリック薬には新薬と同一の有効成分が同一量含まれていて、効能・効果や用法・用量も基本的には変わらず、治療学的には新薬と同様である……
でも、医師や薬剤師からきちんとこうした説明を受けていたとしても、患者さんにはやはり体が受ける影響への心配があって当然
ですよねぇ
こんな心理的な不安まで配慮して説明できれば、より丁寧な服薬指導が可能よね。
参考までに分割調剤という方法があるわ。
処方せんに記載された投与日数分の薬をいちどにすべて出すのではなく、二回以上に分けて出す方法をさす。この方法を使えば、服用開始から5日間〜7日間など任意の期間のみ、試用期間をもうけることができるの。
へえー、分割調剤なんて方法があるんですね。
……あ、あれ!?
どうしたのカオリさん?
さっきまで壁に二つかかってたリースが、いつのまにか一つなくなってる!?︎
カオリさんたら、すごい驚きぶり。
じつはうふふ……ほら。
あ、リースが一つ紙袋の中に!!
ほめてもらったお礼にリースを一つ貸してあげようと思って。
カオリさんの家で7日間使ってみて、気に入ったら差し上げてもいいわよ
あ、ありがとう、アンズさん。
ジェネリック薬ではないけど、これも一つの“お試し期間”ってことかな……?